2014/03/01

[電子工作]Arduino Unoの裏面シルクの話

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概要

Arduino Uno R3の裏面は、そのほとんどが白のシルク(?)で覆われています。表面を見れば、この基板は青レジストだと分かるんですけど、白シルクを上手に使うことで模様を描いたりしていて、是非真似したいものだなあと思っていました。
 
Arduino公式サイトより、http://arduino.cc/en/uploads/Main/ArduinoUno_R3_Back.jpgを引用
ですが、実際やってみようとすると大きな疑問が生じます。それは、『どうやってビアやランドに掛かるシルクだけ、消しているんだろう?』ということです。

どうして問題なのか?

『シルクとランドが重なった場合、ランドの上にシルクが印刷されてしまうので、ハンダ付け出来なくなってしまう』からです、多分。

 えー大変じゃないですか、ということで。そもそも基板の製造会社は、こういう処理をしてくれたりしないんでしょうか?
 調べてみると、シルクを避けてくれる会社はあるようです(FusionPCBとか、参考)。逆に、データに忠実に従って、重ねるところもあるみたいです(Olimaxとかダメらしい)。
 私は殆ど基板を作ってもらったことが無いので、実際に重ねてしまった例が無く分からないのですが…実際Elecrowにそんな例を作ってもらって、判断するというのも有りなのかもしれませんね。

CADでどうにか出来ない?

Google先生によると、この『パッドと重なる部分のシルクを消す』ことを、『シルクカット』などと呼ぶみたいです。
参考 : シルクが重なる場合はシルクカットを行なう | ノイズ対策.com

 なので、Eagleでシルクカットが出来ないか調べてみたのですが、あまり出来るという趣旨の記述は見当たりませんでした…そもそも、重なっていたらDRCだかでエラーになってしまうみたいです。vRestrict Layer系統も、シルクの物はないし、そもそもオートルーターのためのものですし。。
 あるとすればulp(User Language Program)とかでしょうか。それとも、シルクカットじゃない、別のもっとメジャーな呼び方が有るのかもしれません。

 もう一つ思いついた方法は、全ての基板設計が終わればランドの位置は既知となるので、その情報を用いて"予めランドを抜いたシルク"を生成するとかでしょうか。でもimport-bmp.ulp使っているとしたら画像の段階で抜かないといけないので、かなり至難の業な気がしますが…。

 スクリプト書け、ということなのでしょうか…。


 因みに、他のCADであるAltium Designerだと出来るみたいです。欲しくなってきましたね!(27万する)
ガーバーエディタの活用 | アルティウムの日替り?情報局 - Altium Designer 導入と運用の道標

Arduinoのデータだとどうなっているか?

Arduinoのデータは、公式サイトの"arduino-uno-Rev3-reference-design.zip"からDownloadすることが出来ます。試しに.brdをそのままElecrow_Gerber_Generater_DrillAlign.camに読ませ、ガーバーファイルを生成、GC-Prevueで裏面シルク(.GBO)を見てみました。
GC-Prevueで見たarduino_Uno_Rev3-02-TH.GBO
…あれ?そもそもシルクじゃないの…?

まとめ

・白シルクで絵を描くのかっこいい
・でもランドとかと重なると面倒。しかも製造会社がやってくれるとは限らない
・Eagleだと対処法がわからない…(そもそもDRCとかでエラーになるみたい)
 ということで、どなたかEagleで行う方法をご存知でしたら、是非教えて頂けると嬉しいです…。

おまけ : 基板について調べてると、結構基板設計基準みたいなものを見かけました。
ex.)プリント基板製造データ基準書 | 株式会社シグナス
コーディング規約みたいなものでしょうか。お勉強にもなるのでなかなかおもしろかったです。

2 コメント:

  1. こんにちは
    初めまして。

    レジスト版をコピーしてそれに文字やイラストを記載し
    それをネガポジ反転すればいいのではないでしょうか。

    基板製造業者でガーバーデータ編集してくれるので
    その時に別の文字をレジストレイヤと合成するように
    指定すればよさそうです。

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  2. なるほど、業者さんてそういうこともしてくれるんですね。
    ありがとうございます。

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